四国八十八ヶ所霊場は、今からおよそ1200年前に弘法大師空海さまがお開きになった霊場であり、

お大師さまがご修行された由緒ある霊場で今日に至るまで多くの人々の篤い信仰によってその法灯が守り続けられております。

 八十八ヶ所霊場をお参りすることによって、貪瞋痴慢(とんじんちまん)など八十八ある煩悩を絶つ、

貪はむさぼることを言い、瞋とは怒ること、痴は愚痴をいうこと、

慢はおごりたかぶることであり、日常生活の中で我々が知らないうちにしている心の行為であり、

その八十八の煩悩を断ち切ることにより八十八の功徳を積むことができるのであります。

お遍路巡拝は「同行ニ人」といい、お大師さまと共に心身をみがきそれらの煩悩を一つ一つ取り除き、

大自然の中で生かされている自分自身を見つめ直す修行の旅なのです。

お参りされます方々は宗派を問わず迎え入れてくれます。

お参りをされます人々の祈りの道であり、人々の願いを成就される信仰の場でもあります。  

四国遍路の三信条として巡拝者の心得が説かれています。

第一に仏さまが衆生を救ってくださり仏のご誓願を信じ同行二人の信仰に励みます。

第二には何事も修行と心得て、愚痴や偽りは申しません。

第三に現世利益を信じて八十八使の煩悩を消滅させることを心に刻んで修行につとめます。

これらのことを心得て巡拝をして大自然を感じ、温かい人と人との触れ合いに接し

生きている喜びを感じ、心身ともに生まれ変わりの体験をするのです。   

 

四国八十八ヶ所霊場会総裁
総本山善通寺法主

大僧正 高吉清順